後宮敬爾の祈り

望まれていることを知る

 希望を持つとは、私たちの視点を現在と過去から、未来へと広げ、未来に向かって生きることに他なりません。現在の生活を未来に向けて変革していくのです。神がこの世を愛されており、人々を愛されているとの告白は、神が私たち一人一人に、そのようにこの世界を変革していくように望んでおられるという事実を知り、生きることを意味します。
 私たちの社会はけっして理想郷ではありません。問題や困難が山積しています。そして、それらの多くは弱い人から生きる力を奪い、生命を奪い、尊厳を奪っています。この社会の姿は、救いという言葉からはるかに隔たっています。そして、私たちが生きているのも、この救いから隔たった社会なのです。しかし、その現実の中で、私たちは社会を、神の創造にふさわしく変えていくようにと望まれているのです。この神の望みに気付くこと、そして神と共に歩み出すことが、希望という言葉のもう一つの意味なのです。

後宮敬爾 : 著 : 「キリストにある生」 : 日本基督教団出版局

この本には、現代が抱えている様々な問題が描かれている。そして、現代の様々な問題が、社会の中の弱い者に大きな深い影響を与えることを明らかにしている。しかし、本書の後半で「弱さ」が「強さ」に昇華出来る事を祈りつつ感動的に述べられている。

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