坂村真民の祈り

  心一つで楽しく

生きていることが
楽しくならねばならぬ
たとえ貧乏していても
ベッドに寝たきりでいても
心一つで
楽しくなれるものだ
光が射してくるものだ
人々の幸せのために
湧出してこられた
仏さまがたが
手を差しのべていられるのだ
しっかりおん手を握って
生きてゆこう

この詩は私が病み苦しんでいるときに、そのような私の身を案じて愛媛大学医学部助教授長櫓巧先生が送ってくださったものである。愛媛県伊予郡にお住まいの作者の詩と、長櫓先生の暖かい御心がどんなにか私の救いになったことか・・・長櫓先生のお手紙の日付けが平成7年11月20日となっており、この詩集のタイトルが「生きてゆく力がなくなる時」であり、当時の苦しみを想い起こし、今日生かされている恵みをひたすら感謝するばかりである。

  限りなきいのちのひとを

限りあるいのちを持ちて
限りなきいのちのひとを
恋いたてまつる
いきとし生けるもの
いつの日か終わりあり
されど終わりなきひと
いますなれば
一日(ひとひ)のうれしかりけり
一世(ひとよ)のたのしかりけり


  二度とない人生だから

二度とない人生だから
一輪の花にも
無限の愛を
そそいでゆこう
一羽の鳥の声にも
無心の耳を
かたむけてゆこう

坂村真民 : 著 : 生きてゆく力がなくなる時 : 柏樹社

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